展示構成
・木彫の道 高村光雲・山崎朝雲に続く伝統木彫の系譜に連なりながら、
それに安住することなく自由な表現を求め続けた「木彫の道」は苦難の道でした。
・木彫の美 一木の真性を知り尽くし、そこに木彫の美を現出。高逸な精神と、
冴えわたる彫技により生み出された作品は、近代日本木彫の頂を示しています。
・太宰府の朝堂 朝堂が太宰府を創作の場とした四十余年間は、万葉の世にも劣らぬ
太宰府文化が花開いた時代でした。俳人河野静雲をはじめとする文化人との親交、
若き芸術家との世代を超えた交わり、地域の人々との心あたたまる交流。人間愛に満ちた
朝堂の人柄と、木彫 の道一筋の後半生をたどります。また、聖域ともいえるアトリエの
復原展示も行います。
冨永朝堂(とみながちょうどう)(1897-1987)
明治30年、福岡市下赤間町(現冷泉町)に生まれる。高村光雲の高弟山崎朝雲に師事。
大正13年の「雪山の女」帝展初入選。昭和7・8年の「五比売命」「踊女」帝展連続特選。
代表作「谷風」(昭和13年)により日本木彫界に確固たる地位を築く。昭和19年、太宰府市
観世音寺の地にアトリエを構え、自由な創作活動を展開。昭和50年、西日本文化賞受賞。
昭和51年、第1回福岡市文化賞受賞。昭和60年死去。
享年90歳。優れた彫技と高い精神性には定評があり、「木の中に棲むような彫刻家」といわれた。
展覧会 | ||||||
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