太宰府の民俗

1恵比寿神

石像
石像
拓本
拓本

所在 北谷区・イヤノ浦(竈門神社新宮境内) 太宰府市大字北谷547
造立 文久2(1862)年12月
-寸法- (単位:cm)
石像 高さ:104.0 幅:83.7 奥行:59.0
拓本 縦:110.0  横:95.2

   文久2年(1862)、宝満山麓(ほうまんさんろく)に位置する北谷村の齋藤孫次(さいとうまごじ)・喜作(きさく)
兄弟によって奉納されたえびすさまです。孫次の名前は、三条構口(かまえぐち)のほど近くに建つ「三浦潮井碑(みう
らしおいひ)」にも刻まれています。江戸時代、宇美方面からの「さいふまいり」の入口となる場所に、人々が身を清め
るための場を示した碑を建てるにあたり、孫次は寄附を行っています。
   像の造立の経緯は詳しく伝わっていませんが、さいふまいりの流行とともに門前町を中心に生業守護の神さまとして祀
られていくえびすさまが、農村地帯へも広まったものと見ることもできます。現在も子孫の方により正月のお供えなどが
続けられています。
   竈門神社新宮はムラでは氏神(うじがみ)さまと呼ばれており、氏子(うじこ)が年末に北谷一帯の神仏の注連縄(し
めなわ)を張り替える際、こちらのえびすさまにも新しい注連縄が張られます。