太宰府の民俗

16 木製恵比寿像


所在 連歌屋区・連歌屋 太宰府市宰府三丁目
造立 年代不詳
寸法 像高:23.0cm

  旧連歌屋上組によって祀られていた木彫のえびすさまで、100年以上前に作られたものと言われていました。
  かつては回り当番で祀っており、前日の12月2日には、各家から餅米を5合ずつ出して当番が紅白の餅をつき、注連縄
を張って、当日には早朝から供物を上げていました。また、連歌屋・馬場には10ヶ所ほどのえびすさまがあり、それらを
お参りする「
十ヶ所詣りトウゴマイリ)」の人々が来る前に燈明(とうみょう)をともして迎えていました。参拝者の
お参りがすむと、当番家に集まり供物を材料にちり鍋などを作って食べたといいます。鯛は吸い物にし、その際クマガマ
(頭)が当たった人には酒一升が振るまわれたそうです。
  その後は個人が祀っていましたが、平成17年(2005)に像がなくなり、祠も姿を消しました。