学芸だより

学芸員実習生の受入


   当館では毎年、学芸員資格の取得を目指す大学生を、学芸員実習生として受け入れています。実習の受け入れにあたっては、充実した内容となるよう、市教育委員会と協力してそれぞれの専門分野の指導を行っています。今年は3名の実習生が、7月17日から30日までの10日間、当館で学んでいきました。
  現在開催中の「まるごと太宰府歴史展2019」の展示作業は、実習生とともに行ったものです。ずらりと並んだ解説パネルが特徴的な「まるごと展」ですが、数多くあるパネルを同じ高さで展示するため、実習生たちは初め、慣れない作業に苦戦しているようでした。次第にコツをつかみ、3人で声を掛け合って作業を進めるなど、10日間で良いチームワークが形成されていく様子も見られました。
  実習最終日の発表課題である「まるごと展を、より多くの人に観覧してもらうために開催する関連イベント企画の提案」では、しっかりと考えられた内容が発表され、指導する職員にとっても刺激をうけるものとなりました。学芸員資格を取得したすべての学生がその後学芸員としての道を歩むとは限りませんが、当館での実習が、博物館への愛を深めるものとなり、実際の現場で役立つものとなるよう願っています。

学芸員 髙松麻美