学芸だより

筑紫美術協会のあゆみ

 筑紫美術協会は1970(昭和45)年、旧筑紫郡に在住・在勤の美術家・美術教師たちによって、地域文化の向上と会員相互の親睦を目的に設立されました。初代会長には、希代の木彫家である冨永朝堂が就任し、同年6月には第1回筑紫美術協会展を太宰府天満宮余香殿で開催しました。以後、日本画・洋画・彫刻・工芸・書の分野にわたって多くの作家を輩出し、1972(昭和47)年には筑紫芸術院を開設すると、一般の人々に門戸を開いて後進の指導に当たるなどして地域文化の向上に貢献しました。また、1997(平成9)年の第28回展からは会場を文化ふれあい館へと移し、以来毎年展示を行っています。
    開催中の「第50回筑紫美術協会展」では、現在の会員による作品に加え、記念の特集として歴代の会長・理事長の作品を展示しています。いずれも地元で活躍されている作家の作品ばかりです。この機会にぜひ、ご覧ください。
学芸員 後藤夏実