学芸だより

太宰府市市制施行40周年


 86()から開催している「まるごと太宰府歴史展2022」は、「筑前国分寺跡・国分瓦窯跡史跡指定100年」と「市制施行40周年」を記念しています。この展覧会は平成24(2012)の初回以来、毎年この時期に実施しており、当初は市制施行30周年の節目に合わせて行ったものでした。
 市制がしかれ、「太宰府市」が誕生したのは、昭和57(1982)のことです。その前段として、昭和30(1955)に太宰府町と水城村が合併し、新しい「太宰府町」が成立しています。この合併は、戦後、財源確保や事務の効率化を図るべく、全国的に町村合併が進められた中で起きました。当初、筑紫郡南部7か町村(太宰府町・水城村・二日市町・筑紫村・御笠村・山口村・山家村)の合併も検討されていましたが、新町の名称案として「太宰府」を主張する太宰府町と、他の町村、特に二日市町とで折り合いがつかず、太宰府町は水城村との合併を果たし、他の5か町村は合併して「筑紫野町」となりました。その後太宰府町は、市となるためのいくつかの条件、「人口が5万人以上であること」などを全て満たしたことで太宰府市となったのでした。
 現在展示室入口では、太宰府町時代の一端が感じられる資料、町制施行六十一周年記念誌『太宰府』を展示しています。また「まるごと展」は113(木祝)まで行っていますので、どうぞご覧ください。                           

                           文化ふれあい館学芸員 髙松麻美