ふれあい館 スタッフブログ

BLOG 井上哲次郎ってどんな人?―まるごと太宰府歴史展2017―
8月
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   8月5日(土)にオープンする「まるごと太宰府歴史展2017」で特集する哲学者・井上哲次郎についてご紹介します。
  哲次郎は、安政2年(1855)現在の五条に医者の三男として誕生しました。幼少のころより近所の儒学者・中村徳山の門下に入り漢学を学んだ哲次郎は、長崎の廣運館を経て東京の開成学校に入学、卒業と同時に東京帝国大学に進学し哲学を専攻しました。その後ドイツに留学した際は多くの哲学者と親交を深め、帰国後は母校で東洋哲学を教えており、多くの学者を育てました。
  哲次郎の著書には、日本近代詩の先駆けとなる「新体詩」や漢詩「孝女白菊詩」などがあります。「孝女白菊詩」は、落合直文によって大和言葉に直され、「孝女白菊の歌」として広く知られるようになりました。
  8月5日(土)に行うオープニングコンサート「筑前琵琶演奏会」では、「孝女白菊」も演奏予定です。ぜひ、お聞きください。

NEWS 太宰府トピック展示の展示替えを行いました
8月
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 当館エントランスホールで行っている太宰府トピック展示の展示替えを行いました。今回は、学芸員実習生による館所蔵の民俗資料展示となっています。
   7月19日から8月1日まで、当館では博物館学芸員の資格取得をめざす大学生を、学芸員実習生として受け入れました。期間中の課題としてエントランスホールでの展示が出され、テーマ設定から資料選び、解説文の作成、展示作業までを実習生が行いました。ぜひ、ご覧ください!

BLOG 中村徳山ってどんな人?―まるごと太宰府歴史展2017―
8月
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 8月5日(土)にオープンする「まるごと太宰府歴史展2017」では、今年生誕200年を迎えた漢学者・中村徳山について特集します。
   徳山は、文化14年(1817)現在の五条に生まれました。五条に建つ「徳山中村先生碑」の碑文によると、大島省吾という人に漢学と儒学の教えを受けたあと篔簹塾(うんとうじゅく)で学び、大城谷桂樵や吉嗣梅仙とも交流を結んでいたそうです。
   幕末には、自宅に近隣の子弟を集めて漢学を教える「都成塾」を開き、のちに東京帝国大学で日本人初の哲学の教授となる井上哲次郎もここで学んでいます。明治維新後は、宰府村の副戸長を経て宰府小学や甘木中学思川分校の教師となり、教職を辞したあとは再び「都成塾」を開き、学校に通えない子ども達の教育に力をいれていました。
   特集では、中村徳山に関係する資料を展示します。ぜひご覧ください。