太宰府の歴史

先史時代の太宰府の遺跡をはじめ、繁栄した古代太宰府、支配者がつぎつぎに代わる中世の太宰府とそこに花開いた文化、幕末の五卿の滞在と勤皇の志士や地元文化人との交わりなど、歴史の流れを紹介するとともに、太宰府の歴史を顕彰・再発見し失われつつある記憶をつなぎとめる取り組みが、江戸時代から行われていたことや、歴史文化を活かした事業をとおして、本市の地域性・風土が形成されてきたことを紹介します。

歴史とみどり豊かな文化のまちへ


(左)竃門山峰入、(右)さなぼり(『筑前歳時図記』所収、国立公文書館蔵)

 太宰府のまちを歩けば、教科書に見える人の名前や事件の舞台に、あちこちで出会います。ひっそりと佇む石碑や木立には古い物語が宿り、人々のくらしの中にはたくさんの行事が今も息づいています。
   まち全体が「屋根のない博物館」であるようなこのまちの歴史と文化は、先人たちが豊かな風土を誇りとし、さまざまな願いと祈りを込めて、私たちに守り伝えてくれたものです。
   この貴重な財産をもとに、明治以降の太宰府では、観光地整備・史跡保存・博物館建設などの歩みが進められてきました。こうした伝統をふまえ、現在、太宰府市は「歴史とみどり豊かな文化のまち」を将来像としたまちづくりに取り組んでいます。長い時間を超えて紡がれてきた文化の絆を、私たちもまた、次の世代につないでいきたいものです。
※本文は『太宰府市市制施行30周年記念 まるごと太宰府歴史展図録』(平成24年発行)より転載

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