太宰府の民俗
1老松神社
水城区は太宰府市の北西に位置し、西・北は大野城市、東南は国分区に接しています。また、水城区は664 年に築かれた「水城」の博多側に位置し、かつての大宰府の玄関口ともいうべき所でした。南北朝期観応3年(1352)2 月の「安楽寺領注進目録」には荘園制下の免租地を意味する「水城空閑」と記されており、このころ太宰府天満宮領であったことが分かります。 水城区の氏神である老松神社は、大宰権帥として大宰府に赴いた菅原道真が、博多から船で御笠川を上り、今の老松神社辺りの渡し場で上陸したという伝説や、太宰府天満宮領であったことも関係してか、菅原道真を祭神とし、近世の地誌類ではすでに産神として位置づけられています。神社境内には他にも観音堂、田神社、庚申塔、水神などが祀られています。